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トモのめも帳。

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CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-2 GマウントレンズのMF加工(2)

引き続きレンズ本体の加工です。

5.接合部品の製作
 これは説明しにくいので写真を見て頂くのが一番だと思いますが、フォーカスストッパーのねじを外側まで延長できるものに交換し、鏡筒外周のリング部とつなぐ金具を製作します(写真10)。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-2 GマウントレンズのMF加工(2)_b0080002_12451154.jpg

フォーカスストッパーにつなぐねじを立てる部分とリング部とのリンク用のねじを2か所あけてあります。リンク用のねじが2本なのは、ねじれて緩むのを防止するためです。これをリング部以外組み立てて、接合用のねじ穴の位置をリング部に読んで穴開け加工をすれば終わりです。他の加工は見た目に出ないものが大半なのですが、ここは見た目に効いてくる上に非常に薄い所に詰め込んでいるため、慎重に加工してください。加工が終わったら組み立ててみて、無理はないか、スムーズに動くかを確認しましょう。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-2 GマウントレンズのMF加工(2)_b0080002_12453153.jpg

写真11の時点で金具の形が変わっていますが、引っかかりを防止するためです。この辺りは組み立ててみて、どこか悪いとこはないかをよく観察して調整しましょう。

6.組み立て
 後は組み上げるだけなのですが、注意点としてはリング部と接合金具の連結用のねじは長いとだめな(鏡筒本体に引っかかる)ので、できるだけ短いものを使用します。それでもねじを切っている厚さが薄く力がかかるには少々厳しいので、ねじ止め剤の利用を推奨します。そしてねじのねじ込み具合は必ずしも締め付けないで好い塩梅で止める、ということも必要です。引っかかったりそもそも止まったりする場合、接合金具周りの不具合がほとんどです。よくチェックしましょう。レンズ本体を戻す前に、動作がスムーズかを入念にチェックしておきましょう。ここをクリアすれば、出来たも同然です。
# by yoko_tomo | 2009-07-17 12:47 | 工作あれこれ

CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)

(C.レンズの加工になります。B.と逆順にする予定でしたが、写真の準備ができましたので。)
 肝となるCONTAX GマウントレンズのMF化加工です。(1)でばらしていること前提での説明となりますのでご留意ください。加工自体は大したことないのですが、説明する必要のある部分が多く若干煩雑ではありますがご了承ください。

1.勘合位置の調整
 元々鏡筒外周はレンズの締めこみ部として回るため、レンズマウントの可動部としか繋がっていません。これを鏡筒本体に固定しないといけないので、位置決めを行ってねじ穴をあけ、固定する必要があります。鏡筒の固定位置は写真1を目安にして頂ければよいかと思います。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)_b0080002_12313560.jpg

分かりやすいようにマジックで線を引いていますが、表面加工がされておりすぐに取れますので大丈夫です。ほぼこの延長線上(レンズが固定された時の直上)に1個、そこから左右下方に1点ずつの合計3点にM1.4のねじ穴を立てて固定しています。目安としては、マウントのフランジ面部材が4か所ねじで固定されていますのでその付近で少しずらしたところ、という感じです。同じところだと強度的に不安ですし、ここから外れたところはねじを立てるところが十分に取れません。具体的には、

  外周と本体を希望位置で接合(手で押さえてもテープ等で仮止めしてもOK)したまま1.1mmφで
  貫通させて位置をとる。
  →部材をばらして本体にM1.4でねじを立てる。
  →外周部の貫通穴を1.5mmφで拡張し、沈頭できるように表面だけ2.0~2.5mmφで削る。

という手順になります。最後の沈頭穴を削りすぎないように注意。

2.ヘリコイド可動範囲の確認、加工
 勘合位置が決まったら、そのまま外周を引き抜いてヘリコイドのストッパーの可動域を外周に読み取ります(写真2)。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)_b0080002_12321195.jpg

最終的に連結金具を使って回しますので、若干広めに読んでおく必要があることに注意します(写真2の外の線)。読みとったらばらして写真3のように可動域に当たる範囲で2ピースのリング部で隠れるところの後ろ半分くらいの範囲をマークします。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)_b0080002_12322951.jpg

そしてここを削り取ります(写真4)。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)_b0080002_12324010.jpg

削り取った部分の裏も写真5を参考に薄くしておきます。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)_b0080002_12385228.jpg
ここを接合金具が通ります。削った後リング部を戻してスムーズに回転するか確認しておきましょう。バリが出ていると引っかかります。


3.外周結合穴の加工
 鏡筒前方から延びるステーと鏡筒外周が2層になるところで3か所ねじ止めしてあるところがあります。リング部もこれで固定されていますので、回るようにするにはここを加工しないといけません(写真6)。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)_b0080002_12325730.jpg

鏡筒外周の2つの部材のねじ穴を、ねじの頭が貫通できるまで拡張します(2.0~2.5mmφ、使うねじによります)。最後に鏡筒前方のステーのねじ穴の表側だけを上と同じドリルで削ります(写真7)。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)_b0080002_12332772.jpg

ここも削りすぎると止められないということになってしまいますので注意してください。3個の部材を鏡筒本体に仮組し、ねじを締めてリング部がスムーズに回るかチェックしてください。削りが足りない、締めこみが足りないとひっかかります。

4.鏡筒本体の加工
鏡筒本体も接合金具が通れるように加工しないといけません。写真8の丸囲み部の出っ張りが邪魔なので、ここの出っ張った部分だけを削ります。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)_b0080002_12334495.jpg

やはり接合金具が通る都合、ストッパーの可動域よりも広めに削っておく必要があります(写真9)。
CONTAX Gマウントレンズの改造解説(2)-1 GマウントレンズのMF加工(1)_b0080002_12335538.jpg


これで主な加工は終わりです。長くなりましたので、(2)-2で残りの加工を説明します。
# by yoko_tomo | 2009-07-16 12:40 | 工作あれこれ

Biogon 28/2.8 再テスト

Biogon 28/2.8の再調整後のテストを行っていませんでしたので実施してみました。
上段から端部、中央部、中間部です。中間部は面倒だったので間引いています。またLumix G 14-45の解放と比較しています。

Biogon 28/2.8 再テスト_b0080002_11295613.jpg


ぱっと見F=5.6で遜色がないのではないかと思います。これでも周辺はやや甘く、純正レンズと同等になるには前回の結果と同じくF=8~11程度かと思いますが周辺画質を重要視するかなかなか難しいところです。周辺にある程度目をつぶれば、F=4.0から問題ないかと思います。

Biogon 28/2.8 再テスト_b0080002_11331312.jpg


50mm前後の画角って難しいですよね。それだけ奥が深いとも言えますが。
LumixGレンズの歪みと色収差には後補正が入っていることを考えると、レンズの設計の方向性の違いが表れている、とも考えられます。
# by yoko_tomo | 2009-07-16 11:37 | レンズお遊び

時の流れ

時の流れ_b0080002_12234593.jpg

D-LUX 4 F=2.0

 突然ですが、鉄道は結構好きです。旅行に行って泊るのは落ち着かないのであまり好きじゃないのですが、旅行自体は好きです。(※鉄道に詳しいわけではありませんので先に断っておきます。)

 何気に駅のホームをみると、歴史が刻まれていることが分かります。生家の近くではないので流石に一番下の石の段の時は下りたことがありませんが、客車時代のものでしょう。その上のブロックは電化して電車になったために嵩上げされているようです。一番上の薄い段は最近積まれたものですが、車内との高さの差を減らすためのバリアフリー化でしょうか。(2段目の時も車内からは、降りる、という感じでしたから。)
それぞれのレベルでホームに上がる避難経路がずれて設置されていて、それぞれがその時々でちゃんと機能していたことを物語っています。普段何気なく使っている駅も、和服を着た人たちが混じり、機関車が引く客車に乗り降りしていたころの軌跡が残っている、と思うとなかなか感慨深いものに感じます。
# by yoko_tomo | 2009-07-14 12:35 | 下手スナップ

Coffee Break

まだ一部ではありますが、改造記事書いて疲れたので本来の写真でも。
Coffee Break_b0080002_125184.jpg


Carl Zeiss Planar 45/2 G F=2.0 w/ Lumix GH1

全体的にやや薄曇りだったのでカラッと感が少ないのが残念ですが、解像力の高さ、収差の少なさは特筆ものと思います。専用レンズ、といわれても納得できるレベルではないでしょうか。

Coffee Break_b0080002_12151886.jpg


Carl Zeiss Biogon 28/2.8 G F=2.8 w/ Lumix GH1

Biogonはm4/3改造するとかなり癖玉になりますが、ピントが合っているところの解像度、鮮烈感は拡大表示しなくてもゾクっとくるものがあります。これ1本でぶらつくこともありますが、街角スナップなどには最適だと思います。
# by yoko_tomo | 2009-07-14 12:17 | 下手スナップ